裂肛
排便時の出血と持続性の痛みがあります。排便後も肛門の痛みがしばらく続きます。
写真は裂肛です。最
初は小さな傷だったかもわかりませんが、裂肛とは肛門
に出来た慢性の潰瘍です。排便の度に痛みと出血でトイレに行くのが怖くなり、トイレを我慢すると便が硬くなり、痛みが増強するという様な悪循環になりま
す。潰瘍による炎症が括約筋にもおよび、括約筋が緊張状態になります。そのために、排便の時に肛門が十分に開かなくなります。そこを、硬い便が無理矢理押
し広げながら通るために痛みと出血が起こります。
治療
基本的にはフィンガーブジーといって、指嚢(指サック)をつけて潤滑剤をつけた自分の指で括約筋を広げてやります。10分間くらいづつ、毎日何回か根気よ
くやります。
効果がなければ手術になりますが、ふつうは局所麻酔で括約筋の一部を切開して括約筋の緊張をとります。外来処置で入院は必要ありません。
裂肛が大きすぎたり、肛門が狭窄気味の場合は括約筋を切開して、裂肛の部分を皮膚弁で覆う様な手術をすることもありますが、こちらは入院が必要になりま
す。
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